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〔2016/5/9 up〕
  シナノ出版印刷の争議とは

 健康に支障をきたすほどの長時間労働、いくら働いてもかわらない賃金、昇給なし・有給休暇が取りにくい。そのため多くの社員が数年で辞めてしまう環境でした。そういった状況を変え、先に希望を持って働き続けられる職場にしようと、70名程の職場で過半数で組合を組織し、2013年10月、会社へ結成通知を行いました。
 初めは長時間のタダ働きの温床となっていた専門業務型裁量労働制の廃止、パートへの有給休暇付与など成果を上げていましたが、2014年1月、会社側の作為的な仕事減らしが始まり、その半年後の同年五月に突然の事業所閉鎖発表。同時に希望退職か、当時存在すらしていない東京事業所への転勤かの二者択一を迫りました。そして同年7月、社員の声に一切耳を傾けることなく会社側は事業所閉鎖を強行しました。
 後に裁判で分かったことですが、会社経営は極めて良好で閉鎖する理由は一切ありませんでした。
 現在、どちらの選択にも応じず残った9名は「人間らしく働ける職場の確保」「プライドを守ること」この2つのために争議を闘っています。
 「理不尽なことは許さない」「自らの権利は自らが守る」との気概を持ち、効果的な闘いを続けていきたいといます。


 シナノ出版印刷支部が長野県佐久市にあるシナノ出版印刷事業所閉鎖と東京営業所への配転の拒否を求めた就労確認の裁判は、東京高裁で和解が成立し、1月30日、佐久市で勝利和解報告集会が開催されました。合わせて第2回定期大会も行われました。
 金銭和解ということで、職場復帰は果たせませんでしたが、1年半の闘いとしては、納得できる和解内容であり、東京営業所への配転も当該の生活事情で難しく、佐久事業所再開を求める闘いも長期間の争議が予想される中で、今回の和解になりました。
 日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)から出版労連の高鶴淳二副委員長と本部から是村委員長と松本副委員長が出席し、集会後の交流会まで参加しました。集会では、弁護団を代表して山下潤弁護士が、裁判闘争と和解に至る経過を報告、当該が団結し支援する組合がしっかりと支えたことが勝利和解になった、と総括を行いました。
 佐久地区労連、全印総連、MICなどからあいさつがあり、シナノ出版印刷支部の笠井委員長が争議支援のお礼と闘いの経過を報告し、また、争議を闘った当該全員が、お礼と闘った感想を報告しました。その中で、笠井委員長は、MICや全労連の社前抗議行動が当該を支え、会社を和解のテーブルに付かせたとあいさつ、当該の感想を記した報告集の中にも、全印総連の役割や、個別にカンパや集会を組織したあかつき印刷労組への感謝の言葉があります。
 第2回定期大会では、引き続き現役員体制を維持し、残業代未払裁判の勝利のために、佐久地区労連と全印総連に結集して、奮闘していく事が確認されました。全印総連としても、引き続き、残業代未払裁判の団交と裁判闘争を支援していきます。


シナノ出版印刷支部


争議勝利和解報告集会

 

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